「廃車手続きは自分でできるのか」「業者に頼むと何にお金がかかっているのか」——ここが気になって調べている方は多いはずです。結論から言うと、廃車手続き自体は自分でもできます。ただし、自分でやって得をするケースと、業者に任せたほうが結局ラクで損をしないケースがあります。本記事では、自分で手続きする流れと費用、そして任せる場合との違いを実務の視点で整理します。
廃車手続きは大きく2種類
自分で手続きする前に、どちらの手続きになるのかを決めます。
- 一時抹消登録:車をいったん使わない状態にする(車体は残す)。長期保管・海外赴任など。→ やり方は一時抹消登録のやり方の記事で詳しく解説しています
- 永久抹消登録(解体届出):車を解体して処分する。二度と使わない場合
登録の種類の違いは名義変更と抹消登録の実務でも整理しています。ここでは「解体して廃車にする=永久抹消」を中心に、自分でやる流れを見ていきます。
自分で永久抹消(解体)する場合の流れ
普通自動車を自分で解体・永久抹消する場合、大まかな流れは次のとおりです。
- 解体業者に車を引き渡す:自分では解体できないため、解体業(許可業者)に車を持ち込むか引き取ってもらう
- 解体報告記録日を受け取る:解体が済むと、自動車リサイクルシステム上に解体報告が登録される。この記録日が抹消手続きに必要
- 必要書類を揃えて運輸支局へ:管轄の運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)で永久抹消登録を申請する
- 還付の手続き:条件を満たせば自動車税・重量税・自賠責の還付・返戻を受ける
必要書類と費用
普通自動車の抹消登録で一般的に必要なものは次のとおりです(状況により増減します)。
- 車検証(自動車検査証)
- 印鑑証明書(発行後3か月以内)と実印
- ナンバープレート2枚(永久抹消の場合は解体済み)
- 申請書・手数料納付書(窓口で入手)
- 解体報告記録日がわかるもの(永久抹消の場合)
- 代理人が行う場合は委任状
費用面では、登録の手数料そのものは数百円(一時抹消は登録手数料350円)と、実はごくわずかです。自分でやる場合に実際にかかるのは、解体費用(車の状態・地域による)や、車を運ぶための仮ナンバー・レッカーの費用のほうが大きくなります。
「自分でやる」と「業者に任せる」の違い
ここが判断のポイントです。
自分でやるメリットは、業者の代行手数料を払わずに済むこと。ただし手数料自体は数千円程度のことが多く、節約できる額は限定的です。
自分でやるデメリットは手間とリスクです。平日に運輸支局へ行く必要があり、書類に不備があれば二度手間になります。さらに、解体業者を自分で手配し、還付の請求も自分で行う必要があります。慣れていないと、還付の取りこぼしや、抹消完了の証憑の受け取り漏れが起きがちです。
一方、廃車買取業者に任せると、解体・永久抹消・還付までまとめて代行してくれるのが一般的です。しかも、車種や状態によっては買取額が付くため、手数料を払うどころか手元にお金が残ることもあります。この「なぜ廃車に値が付くのか」は廃車費用の『無料回収』のからくりで解説しています。
つまり、手続きの費用だけを見て「自分でやれば安い」とは限らないのが実際のところです。買取が付く可能性がある車なら、業者に任せたほうがトータルで得になることが少なくありません。
まとめ
- 廃車手続きは自分でもできる。登録手数料自体は数百円と安い
- ただし実費は解体費用・車両の運搬費のほうが大きく、平日の窓口対応・書類準備・還付請求の手間もかかる
- 買取が付く車なら、解体・抹消・還付まで代行してくれる業者に任せたほうがトータルで得になることが多い
自分の車が「素材として処分する車」なのか「買取額が付く車」なのかは、下記の診断で車種・年式・走行距離から目安を確認できます。
なお、本記事の手続き・費用の記載は執筆時点の一般的な取り扱いに基づく目安であり、必要書類や手数料は運輸支局・自治体・車両の状況により異なる場合があります。正確な内容は運輸支局(軽自動車検査協会)・依頼先の業者にご確認ください。