車検が切れた車や一時抹消中の車は、そのままでは公道を走れません。それでも「車検場まで運びたい」「廃車のために解体業者へ持って行きたい」というときに使うのが、仮ナンバー(自動車臨時運行許可)です。この記事では、仮ナンバーの費用・取り方・必要書類・有効期間を、つまずきやすい点を含めて解説します。

仮ナンバーとは

仮ナンバー(正式には自動車臨時運行許可)は、車検が切れているなどナンバーのない車を、特定の目的・経路に限って一時的に公道で動かすことを許可する制度です。市区町村の役所で申請すると、赤い斜線が入った臨時のナンバープレートが交付されます。

主に使われるのは次のような場面です。

  • 車検切れの車を車検場(運輸支局)へ運ぶ
  • 一時抹消中の車を再登録のために動かす一時抹消登録の記事参照)
  • 廃車のために解体業者・買取業者のところへ運ぶ

費用の目安は「750円前後」

仮ナンバーの申請手数料は、1件あたり750円前後が一般的です(自治体により多少異なります)。手数料そのものは安いのですが、後述のとおり自賠責保険への加入が必須なので、その保険料が別途かかります。

取り方と必要書類

仮ナンバーは、運行する経路が含まれる市区町村の役所で申請します。当日窓口で受け取れることがほとんどです。一般的な必要書類は次のとおりです。

  • 自賠責保険証明書(運行期間をカバーしているもの。未加入では取得できません
  • 車検証(または一時抹消の登録識別情報等通知書など、車を特定できる書類)
  • 申請者の本人確認書類(運転免許証など)
  • 認印(自治体による)

最大のつまずきポイントが自賠責保険です。仮ナンバーは自賠責に加入していないと交付されません。車検切れの車は自賠責も切れていることが多いため、先に自賠責保険(短期間でも加入可)を用意してから役所へ行く、という順番を間違えないようにしましょう。

有効期間と返却

仮ナンバーの有効期間は、運行に必要な最小限の日数(最長で5日程度)に限られます。目的地までの往復に必要な日数だけが許可されるイメージです。

また、使用後は返却が必要です。運行期間が終わったら、原則として5日以内に交付を受けた役所へプレートを返しに行きます(郵送可の自治体もあります)。返却を忘れると次回以降の申請に支障が出ることがあるため、忘れずに手続きしましょう。

レッカー・積載車という選択肢もある

仮ナンバーは「自走で運ぶ」ための制度です。エンジンがかからない不動車や、そもそも自走が不安な車は、無理に仮ナンバーで動かすより積載車(レッカー)で運ぶほうが安全で確実です。廃車買取業者に依頼する場合は、この引き取り(陸送)まで無料で対応してくれることも多く、仮ナンバーを自分で取る手間そのものが不要になります。動かない車の運び方は動かない車の処分方法でも解説しています。

まとめ

  • 仮ナンバー(臨時運行許可)は、車検切れ・一時抹消中の車を目的地まで一時的に動かすための制度
  • 費用は手数料750円前後自賠責保険料。自賠責は必須(未加入では取得不可)
  • 申請は市区町村の役所。有効期間は運行に必要な最小限(最長5日程度)で、使用後は返却
  • 不動車は仮ナンバーより積載車での運搬が安全。買取業者なら引き取り無料のことも多い

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なお、本記事の費用・手続きの記載は執筆時点の一般的な取り扱いに基づく目安であり、手数料や必要書類は自治体により異なる場合があります。正確な内容は運行経路の市区町村役場にご確認ください。